師岡幸夫『神田鶴八鮨ばなし』(新潮文庫)
大学職員は寿司職人に似ている。
独立にあたって親方から言われたことは、「鮨は誰もが握れて、それなりに上達できる。しかし、それだけでは駄目だ。人間としても成長していかなければ意味がない」と。
誰でもそれなりにやっていけるかもしれない。しかし、だからこそ、そこに人間的な成長がないと意味がない。
ここに引いたのは『鮨12ヶ月』(新潮社)という本の中の言葉で、この「親方」というのが、ほかでもない師岡幸夫さんのことである。
『神田鶴八鮨ばなし』には、若き日の師岡さんがどうやって人間的成長を掴み取っていったかが寸鉄人を刺す言葉で語られている。
リタイアしてから読んだら仕事がしたくなって困っただろうな。
オススメ度:★★★★☆
- 作者: 師岡幸夫
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/07
- メディア: 文庫
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