かけだし大学経営者のためのブックガイド

すべての大学経営者に贈る、ニッチすぎるブックガイド。

2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

高野篤子『イギリス大学経営人材の養成』(東信堂)

本作『イギリス大学経営人材の養成』(東信堂)が世に出たとき、前作『アメリカ大学管理運営職の養成』(東信堂)と同じ方法論を英語圏の大学に当てはめれば、いくらでも論文が書けてしまうのだということに気づかされました。鉱脈を掘り当てたとはこういう…

上山隆大『アカデミック・キャピタリズムを超えて―アメリカの大学と科学研究の現在』(NTT出版)

谷崎のあとに谷崎なく、太宰のあとに太宰なし。何物にも似ていないことが卓越性の証明になるのであれば、少なくとも私にとって『アカデミック・キャピタリズムを超えて』は一つの達成だ。寡聞にして、私はこれに似た議論を目にしたことがない。 この本を読む…

師岡幸夫『神田鶴八鮨ばなし』(新潮文庫)

大学職員は寿司職人に似ている。 独立にあたって親方から言われたことは、「鮨は誰もが握れて、それなりに上達できる。しかし、それだけでは駄目だ。人間としても成長していかなければ意味がない」と。 誰でもそれなりにやっていけるかもしれない。しかし、…